
株価が急落したから買ってみたけど、
買ってからも大きく下がってしまった。。
株式投資をしている方なら、こんな経験があると思います。
たしかに大きく下落したら買いたくなるものですが、証券用語にはこんな相場格言があります。
値下がりしたからといって安易に買うと、さらなる値下がりにより含み損を抱える可能性があるということです。
では、相場急落時にはどのように対処すればいいのでしょうか。
実際の相場に当てはめながら解説したいと思います。

はじめまして、KIYOです。
証券会社に勤めていた経験があり、
現在はトレーダーとして毎日相場と向き合っています。
※あくまでもひとつのパターンとして参考にして下さい。実際の動きは、想定通りになるとは限りません。
落ちてくるナイフはつかむな【はじめに】

上のチャートは、今年に入ってからの日経平均株価の日足チャートです。
ご存知の方が多いでしょうが、新型コロナウイルスのパンデミックを受けて、2月~3月にかけて株価は急落しました。
コロナショックと呼ばれる大暴落です。まさに落ちてくるナイフ状態でした。
コロナショックによる下落を参考に、どのように底打ちを確認し、対処すればよかったのかを見ていきましょう。
※結果論になりますが、こういった急落相場をしっかり頭に入れておくことで、次に急落が起こった時にある程度冷静に対処できるようになるはずです。
底打ちを確認する方法
はじめにお話ししておきますが、絶対に底を打ったと言い当てられる方法はありません。
明確に見極めることは難しいですが、さまざまなテクニカル指標を使うことで、底打ちをしたのかどうかを推定することができます。
底打ちを推定する方法はいくつもありますが、この記事では以下のポイントに注目して解説します。

どれもよく使われている指標なので、
この機会に覚えておきましょう。
移動平均線のゴールデンクロス
移動平均線はもっとも有名なテクニカル指標のひとつですが、株価チャートの画面を開けば最初から表示されていると思います。
文字で説明するより見たほうが早いので、先ほどの日経平均株価のチャートで確認してみましょう。

緑は5日移動平均線、オレンジが25日移動平均線、青が75日移動平均線です。
それぞれの日数分の平均価格を線でつないだものが移動平均線です。
では、赤い丸で囲んである部分を見てください。
5日移動平均線が、25日移動平均線を下から上に抜けているのがわかると思います。
これがゴールデンクロスと呼ばれる買いシグナルです。
有名なシグナルなので、知っている方も多いのではないでしょうか。
底値をつけてからある程度のタイムラグがあり、底値で買った場合と比べると上げ幅は小さくなりますが、リスクはかなり抑えられます。
もうひとつ、赤い四角で囲んである部分を見てください。
ローソク足が5日移動平均線の上に出ているのがわかると思います。
5日移動平均線が心理的にも節目となり、上のチャートのような下降トレンドでは「抵抗線(レジスタンスライン)」となります。
抵抗線を上に突き抜けることで上昇が加速する可能性があるので、このタイミングで買うのもひとつの手段です。
ただ、底打ちとまでは言い切れないので注意が必要です。

リスクを抑えるには、
ゴールデンクロスを
ひとつの底打ちサインとして判断しましょう。
出来高の落ち着き
次は出来高に注目して見ていきましょう。
出来高とは、ある一定期間内に売買が成立した株数のことで、チャートの下に、棒グラフで表示されていることが多いです。
では、実際に出来高を表示したチャートを見てみましょう。

これは日足チャートなので、1日のうちに売買が成立した株数です。
では、赤い四角で囲んである部分を見てください。
セリングクライマックス(売りの最終局面)では、投げ売り状態になった株をリバウンド狙いの買い手がたくさん集めるため、出来高が急増する傾向にあります。
急落場面で出来高が増え、その後徐々に落ち着いているのがわかると思います。

出来高の落ち着きを見て、
ひとつの底打ちサインと判断しましょう。
MACDのゴールデンクロス
MACD(Moving Average Convergence/Divergence Trading Method)は、移動平均収束拡散などと呼ばれ、移動平均線をもとにしたテクニカル指標です。
では、実際にMACDを表示させたチャートを見てみましょう。

緑がMACDライン、オレンジがシグナルラインです。
赤い丸で囲んだ部分を見てください。
MACDラインがシグナルラインを下から上に抜け、ゴールデンクロスしているのがわかると思いますが、これが買いシグナルです。
MACDは、移動平均線と比べてシグナルの発生が早いのが特徴です。

MACDのゴールデンクロスを見て、
底打ちの可能性を視野に入れましょう。
パラボリックの陽転
パラボリックは、放物線を意味するテクニカル指標で、チャートの上下にSAR(Stop And Reverse)という値が表示されます。
相場の方向性や転換点を探るのに有効な指標です。
では、実際にパラボリックを表示させたチャートを見てみましょう。

赤い丸で囲んである部分を見てください。
株価が上にあるSARと交差して上抜けているのがわかると思いますが、ここが転換点で、買いシグナルになります。

パラボリックの陽転を見て、
底打ちの可能性を視野に入れましょう。
落ちてくるナイフはつかむな【さいごに】

底打ちを確認する方法を解説しました。
いくつかのテクニカル指標をもとにお話ししましたが、注意点もあります。
しっかり頭に入れた上で、判断するようにしてください。
また、テクニカル指標は単体で使用するよりも、複数で使用したほうが有効です。
ネット証券などで口座を開設すると、かなりハイスペックなトレードツールを使えるようになり、チャート分析もしやすくなります。
まずは、無料で口座開設だけでもしておき、次の急落場面でしっかり買えるように準備しておきましょう。
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